Going Faraway

渡辺遼遠の雑記帳

翻訳:未知の領域へ (ジョン・マイケル・グリア)

ジョン・マイケル・グリアによる2020年12月30日の記事 "Into the Unknown Region" の翻訳です。

Into the Unknown Region

ほぼ14年にわたって私はブログを書いてきたが、年末の最後の記事 (または、時々は、新年の最初の記事) では、いつも新たな年の予測をしてきた。今年はそれをしない。来年 [2021年] に予期されることをいくつか予測することは、十分に可能であるとは思う。今は、けれども、未だ我々が分からないことに焦点を当てるのがより重要であると思う。なんとなれば、我々の目前で形作られている未来において、決定的な役割を果たすものがその中にあるからだ。

未知の未来へ向かうこの旅路は、不安なものである。科学者は数式を立て、政治家は有資格の専門家とされる人々に答えを求め、広告屋はフォーカスグループを招集し、神秘主義者はビジョンを求め、占星術師は星図を描き、陰謀論者は世界が誰かの支配下にあると確信する: それらすべては、未知であり不可知のグリップから未来を導き出そうとする試みである。何らかの不可知なものが不可知であるのは、誰かしらの人間の行動によるものであると分かる時、そのグリップはとりわけ不愉快なものとなる - そして、それこそが現在の状況である。

それを心に留めて、明日の夜、2021年という未知の領域への突入に備えて、これらの謎のいくつかを見ていこう。

最初に思い浮かぶのは、現在、世界中の国々で、Covid-19 コロナウィルスのワクチンが、長蛇の列をなしたレシピエントに注射されていることである。少なくともここアメリカの企業メディアは、その電子の肺から大声を出して「ザ・ワクチン」(もちろん、ワクチンにはいくつかの種類がある) は安全で効果的であると主張してきた。はっきりとした真実は、誰にも分からないということだ。ワクチンが安全で効果的であるかどうかは、数年にわたる繰り返し試験と長期評価が必要であり、ファイザー社のワクチン (アメリカとイギリスで最初に承認された) は、販売承認前に合計8週間の緊急試験を受けた。医薬品の問題 - より深刻な問題 - が表面化するまでには、数ヶ月から数年を要することもまれではない。また、ファイザー社とモデルナ社の製品は、これまで人間の被験者に用いられたことがない種類のワクチン - mRNAワクチン - であり、それゆえ、何百万もの人に接種された際に何が起こるのかを知る人はいない。

私が興味深く思うのは、ワクチンの想定上の安全性と有効性をメディアが主張する甲高い口調である。ここ数年の間、今日のアメリカの "満足した中産階級" は、世論のコントロールは、その世論の根底をなす事実をコントロールすることではないという事実を忘れている。参考までに言うと、バーバラ・エーレンライクが『ポジティブ病の国 アメリカ』で描いたようなポジティブシンキング病の 蔓延 パンデミック が、このような状況を引き起す上で大きな役割を果たしたのではないかと疑っている。何かが真実であると信じよ、さすれば全世界がその通りになるであろう: それが、今日のアメリカにおける、危険なまでに多数の特権階級の人間のメンタリティである。

けれども、有名な歌のフレーズの通り、"なんでもそうとは限らない"。*1 2008年のリーマンショック前に、"不動産転がし" に飛び込んだ何万もの人々は、「引き寄せの法則」が自身では稼げないほどの富をもたらしてくれると信じ込み、経済法則と彼らの夢想が正面衝突した際には破産宣告へと追い込まれたのである。住宅バブル崩壊が彼らのイデオロギーの問題点を明らかにしたとき、かなりたくさんの人々が金切り声を上げたのだ。そして、ワクチンに関するメディアによる宣伝の激しいトーンは、否が応にも、かつて起きた現実との衝突を強く思い出させる。 コロナウィルスワクチンは確実に安全であると大声で主張する専門家や政治家たちに、同様の運命が待ち受けているのかは分からない。彼らも他の誰も真実であるか否かを知らないのだから。ワクチンは、すべて安全かもしれない; その場合は問題ない。ワクチンの1つまたはいくつかは、当局に承認された何百もの薬品が急速に市場から撤退する原因となったような、厄介な副作用を持っているかもしれない。ワクチンの1つまたはいくつかは、サリドマイド [睡眠薬。胎児に奇形を生じる] やフェンフェン [食欲抑制剤。アメリカではダイエット薬として広く使われたが肺高血圧症や心臓弁膜症を引き起こした] にも匹敵する、我らが時代の巨大な薬害問題となるかもしれない。単に、我々には分からない。そして、ソーシャルメディア企業貴族たちは、製薬企業の方針に沿わない議論を検閲するつもりであるという立場を明白にしているため、我々は何ヶ月も、何年も、何が起こったのか分からない可能性がある。

けれども、これらすべての政治的含意は注目に値する。企業メディアと科学機関全般は、弱まっている自身の信頼性の残骸をこれらワクチンへと釘付けにした。非常にたくさんの人が、当局が医療について述べていることをもはや信じておらず、それには正当な理由がある。バラク・オバマが、ACA法により健康保険料は安価になり、当然、既存の医師および保険プランは維持できると主張したことを持ち出す必要があるだろうか? もしも、現在のコロナウィルスワクチンの1つが有害な、または致死的な副反応を生じた場合には、過去数十年間積み上がった体制科学と製薬企業に対する信頼性の危機は、戦闘状態へと至るかもしれない - 比喩的な意味かもしれないし、そうではないかもしれない。しかし、単に我々には分からない。

先へ進もう。もう1つ、2021年について未知のことは、1月にバイデンが次の政権に就いたとき、正確にどのような政策を追求するのかである。選挙キャンペーン中には、バイデンが勝ったとしたら、ブッシュJr.が開始しオバマがあれほどの熱意でコピーした、ネオリベラル的経済政策とネオコン的対外政策との危険な政策のミックスへ一直線に復帰するのだろうと私は考えていた; 言うなれば、ドナルド・トランプの登場を不可避とした政策である。バイデン (あるいはむしろ、彼を 操る者 ハンドラー ) が、そのような政策を採る可能性は大いにあるものの、異なる見方を示唆する興味深い話がある。

たとえば、バイデンの環境についての政権公約の特徴的な点に、建造物の省エネ改修に対する補助金プログラムがあり、そのプロセスでは多数の労働者階級の雇用を生み出す。バイデンの公約でそれを眼にして、私はかなり驚いたことを認めよう。というのは、かなり昔、エネルギー問題について広く論じていたときに、私が強く主張していたことであったからだ。バイデンのチームの誰かが、承認された思想の密閉空間から迷い出て、大ドルイドが潜む辺境まで来ることはありそうもないように思われるので、これは偶然の一致なのだろうと思う。同時に、バイデンの広報担当者が、労働者階級のアメリカ人は雇用について懸念していることに気付いたという事実は、無知なエリートの眼からは消えさりそうなほど珍しくなっている、今日のアメリカにおける生活の厳しい現実に注意を払っているかもしれないことを示唆している。

過去4年間、民主党が絶対的に学ぶことを拒否してきた教訓には、アメリカの労働者階級の人々が望んでいることは、十分な賃金が支払われるフルタイムの仕事であるということが挙げられる。彼らの望みはそれだけであり、それだけが彼らが受け入れるものである; フルタイムの雇用が与えられば彼らは幸福であり、それが無ければ他の何を提供しようとも無意味である。トランプがアメリカ政治の永続的な現実を無視するまでは強固な超党派のコンセンサスが成立していたために、2008年と2012年にオバマに投票した上中西部の多くの人々は、2016年にはトランプにチャンスを与えることに決めたのだ。

覚えておかなければならないのは、1ヶ月もしないうちにバイデンの任期が始まった後、彼はとてつもなく困難な状況に直面するということだ。バイデンは、激戦州で紙のごとく薄い得票数差でしか勝利しておらず、選挙の不備に関する証拠は通常以上に存在する; 民主党は下院でのリードを失なった; バイデンはごくわずかな信託すら得ておらず、両サイドからの圧力に直面するだろう - 片側には、わめき散らす民主党左派イデオローグがいて、彼らはトランプと同じくらいバイデンを嫌っている; もう片方には激怒した共和党員がいて、大統領選挙は違法であると信じており、過去4年間の民主党の悪行に対する長い復讐リストを持っている。チャンスを得たら彼らは真っ先にそれを持ち出すだろう。(よくお分かりの通り、たとえば、共和党が下院の過半数を取り戻した瞬間、バイデンは弾劾されるかもしれない - 共和党がスマートなことをするのでない限り。つまり、[副大統領] カマラ・ハリスを最初にターゲットにすることである。)

バイデンおよび彼のハンドラーがこの混乱をやり過ごすために取りうるほぼ唯一の方法は、大統領就任式典が終わった瞬間に、中道政策へ向かって移動することである。そのためには、民主党の左派勢力を切り捨てて、通路の両側にいる穏健派たちと共通の大義を掲げなければならない - 基本的には、ビル・クリントンがしたのと同じことであり、またバラク・オバマも、2010年の中間選挙で、極左勢力にエサを与えることは政治的自殺行為であると学んだ後、同じことをした。バイデンの立場を大いに強化する可能性のある方法の1つは、労働者アメリカ人のニーズに対処するための何らかの政策を取ることである - 注意してほしい。労働者階級の人々に何を望むべきかを教えて、それを受け入れるように脅しつけることではない (特権階級左派の通常の行動)。そうではなく、彼らに耳を傾けて、彼らが望むものの少なくとも一部を与えることだ。

バイデンがそうするならば、たった今この国を揺さぶっている深刻な問題の一部を解決するため、多数の普通のアメリカ人が対処してほしいと思っている諸問題について妥協点を見つけ、両党からの有力な穏健派連合を構築して、確率の低さにもかかわらず大統領任期を成功裏に終えられるかもしれない。このようなことが起こるのか、私には分からない。バイデン側近の内部集団の外にいる人には誰にも分からないだろう。バイデンが期待を超える可能性を、私は受け入れている - それより下に行くことは、文字通りの意味で不可能であるからだ - しかし、我々は単に待って、確認するしかない。

先に進もう。その他の未知の重要なことは、先日、アングロ・アメリカンのエリートのつまらない街頭演説スピーカーであるBBCのニュースサイトに登場した。最近では、私はめったなことではマスメディアの無駄口に驚かされることはなかったのだが、この記事には驚愕して開いた口が塞がらなかった。なぜなら、BBCが - より正確には、BBCのリポーターが引用した国連の環境問題広報担当者たち - が、世界が人為的気候変動に対して何らかの意義ある対策を取ろうとするのであれば、裕福な人々は自身のライフスタイルを変えて、現在排出している二酸化炭素を削減しなければならないだろうと公に認めたのであるから。

この発言がどれほど驚異的であるかを理解するためには、気候変動への政治運動の最近の歴史を知る必要がある。過去数十年間、気候変動活動家たちは、我々みんなが気候変動を止めるために何かをしなければならないと大声で主張しながら、その一方で、アフリカの中規模都市に匹敵する二酸化炭素を毎年大気中へ排出するような個人的ライフスタイルを先導し続けて、「偽善者」という言葉に新たな意味を加えてきた。 著名 セレブ環境保護活動家が、注目を集める気候変動会議にプライベートジェットで飛び込んだとき、そのような偽善性は熱狂に達した。そこで世界の炭素使用量削減の必要性について口先だけのレトリックを唱える一方で、自分たちは炭素削減をまったく望んでいないことを示したのだ。

セレブたちの向かうところ、必然的に、"満足した中産階級" が続く。かつて私がピークオイル劇場のスピーカーであった頃、皮肉な喜びとともに気付いたのだが、もし我々が何もしなかったとしたら気候変動の影響がどれほど壊滅的なものになるかと好んで語る多数の上中流階級の人々が、自分自身の平均以上のカーボンフットプリントを減らすことで範を示すべきではないですかと問われた際、狂ったように主張を取り下げたことを思い出す。彼らの世界変革のアイデアは、常に、コストを可能な限り労働者階級とグローバルな貧困層へと押し付け、一方で自分自身のライフスタイルを聖域として扱うものである。注目してほしい。多数の事例の1つとして、反気候変動活動家が、炭鉱業の禁止にどれほど執着しているかに気づくだろうか。それは、全世界で何百万人という労働者階級の人々の雇用を生み出しているものだ。その一方で、必須ではない飛行機旅行によって生み出される、同程度に莫大な二酸化炭素排出には決して言及されない。炭鉱夫たちが仕事を失うのは何も問題がない。けれども、もし中産階級の人間にマサトランやバリでの休暇を諦めるように提案したとしたら、ひどいことになるだろう!

の偽善性があまりにあからさまになり、批判的な注目を集め始めたら、私がこのブログでも、他でも予測してきた通り、"満足した中産階級" は、間違いなく、気候変動を流行の問題として扱うのを止めて、自身の徳性をひけらかすゲームのために何か別の問題を取り上げて、更なるコストを労働者階級の人々に課すであろう。(それは確かに起こった - お気付きだろうか。オフィス族は現在のパンデミックの間自宅から働くことができ、ゆえに給与を受け取り続けた一方で、工場、店舗、その他下級階級の場で働く人々が代わりに解雇されたことを。ここでもまた、中流階級は甘やかされ、労働者階級がワリを喰ったのである。) それでも、ご覧の通り、BBCは裕福な人々が想像もできないことを行なう必要があり、この惑星のためにはなはだしい浪費的なライフスタイルを抑制する必要があるとアナウンスしている。

我々の惑星の生態と、その気候を乱す二酸化炭素汚染源の分析という難事業を何年も続けた後で、突然に、国連から調査を依頼された専門家たちが、炭素排出量を削減するためには、その排出の大部分を占める人々の行動を変える必要があるのだと思い付いたのかもしれない。告白すると、けれども、私はそれは信じ難いと思っている。私の推測では、無知な富める者のお気に入り政策に対する政治的反発があまりにも強くなっているため、エスタブリッシュメントの組織ですらそれに気付かされており、労働者階級がすべてのコストを押し付けられ、中上流階級の人間がすべての利益を得ることを意味する「犠牲の共有」を主張することは、もはや続けられないと認識したのだと思う。

もちろん、それは問題である。なんとなれば、そのような線に沿ってねじ曲げられたのは、何も環境政策だけではないからだ。何十年にもわたって、ここアメリカおよびほとんどの工業諸国でエスタブリッシュメントが推し進めたほぼあらゆる政策は、労働者階級の犠牲のもとに中流階級を利するものであった。それこそが、1人の労働者階級の収入で家族の快適な生活を養えた1960年代の状況から、1人の労働者階級の収入では家族を路上生活から抜け出させることができない2020年の状況へと陥った原因である。そのような変化は偶然でもなく、必然でもない; 超党派のコンセンサスにより推し進められ、病理的なまでに達する不誠実な政府、企業およびメディアによって擁護された、容易に識別できる政策によるものである。

現在我々が直面している困難は、もちろん、きわめて大多数の人々がこれに気づいており、その状況にまったく満足していないということだ。ここアメリカでは、膨大な数の市民が- おそらくはその大多数が - 不正な選挙と息を呑むほど不誠実なメディアに支えられた、老人性の泥棒政治体制下に暮らしていると信じている。そこでは、投票は正しくカウントされず、要求は権力者に無視される。更には、彼らの信念を裏付ける証拠は膨大にある。また、こんなことを言うのは奇妙であるが、裕福な人々が口汚く労働者階級の人々を罵倒したとしても、彼らの心は変わらないであろう。結果として生じた正統性の危機は、非常に重要な政治的事実と化した。

数年前、私のブロガー友達であり、時折以上の議論相手であるドミトリ・オルロフが連載エッセイ (後に『Reinventing Collapse』として本にまとめられた) で指摘した通り、アメリカは、1989年に東欧のワルシャワ条約諸国を、また1991年にソビエト連邦を転覆させたのと同種の、突然の政治的爆縮に対して脆弱である。それ以来、彼の指摘は鋭さを失なっていない。前世代の政治学者が述べた通り、政府は被支配者の同意により存在する。それは単なる事実の言明であり、理想の提示ではない; 政府が、いかなる政府であろうと存続できるのは、ただ、その統治する人々の大多数がそれに沿った行動を取り、どれほどバカげていようともその法と命令に従うからだけである。もしも被支配者がそのような合意を取り下げたら、既存秩序は崩壊する。

三十数年前に見られた通り、統治権を主張する政府に対する人民の合意を取り下げさせるための最も効果的な方法は、被支配者たちの要求と懸念は、自惚れたエリートにとって何らの関心もないと何度も何度も示し、また、既存体制の存続からは何らの希望も得られず、それが崩壊したとしても何も失うものはないと人民に示すことである。かなりの割合のアメリカ人が、そして他の西側工業諸国の多くの人々が、このような経験をしており既に結論を出している。

結果として、近い将来のいずれかの時点において、アメリカ合衆国が次に深刻な危機に直面した際、ほとんどのアメリカ人が肩をすくめて、政府が倒れるままに任せておくという状況は、完全にありうると言える。1991年にソビエト連邦に最後の危機が襲った際、ロシア人のほとんどがそうしたように。合衆国の現役の警察官と軍人 - 危機にある体制の最後の防波堤 - のほとんどが2016年と2020年の選挙でトランプに投票したこと、また、自分たちをさんざんバカにしてきた人々を助けるためには駆け付けてこないかもしれないことを覚えておいてほしい。言い替えれば、現在の我々が旧ソ連について語るのと同じように、今から10年後には旧アメリカ合衆国について語っているということは、完全にありうる未来なのである。

それは2021年に起こるのだろうか? 断言は不可能である。その理由の1つとしては、このエッセイで議論した通りの未知の事象に依存しているからである。もしも、Covid-19ワクチンが安全で効果的であると判明したら; もしバイデン政権が、アメリ政治界で放棄された中道政策を採り、政府は自分たちの懸念と要求を聞いてくれるかもしれないとアメリカ人労働者たちに考えさせることができたなら; もしもアメリカや他国の特権階級の人々が、自分たちが好む政策の帰結は、[フランス革命の] タンブレルとギロチンに似た帰結をもたらすと、ようやく気づいたとしたら - 少なくとも、自身の快適なライフスタイルを提供するシステムの不可逆的な崩壊をもたらすと気付いたとしたら - そうすれば、ものごとは完全に異なる方向へ向かいうる。

一方で、もしもテスト不十分なワクチンが、数百万人の接種を受けた人々の多くに悪い結果を引き起したとしたら、または、バイデンの労働者階級への雇用についての公約が、オバマのヘルスケア法と同様の真っ赤な嘘だと判明したら、または、無知なエリートたちが、システムを支える労働をする人々を犠牲にして自分のお気に入りの政策を追求できると信じ続けるならば - あるいは、愚かしくも、これらすべてが一度に起こったら - ごくわずかな人しか準備のできていないカオス的な未来へと突入していくかもしれない。今の時点では、けれども、単に我々には分からない。

それを心に留めて、読者諸君には注意深く、機敏であり続け、食品庫を必需品で満たしておくよう勧めたい。そして、諸君の目の前のガラスのスクリーン上でわめき散らすすべての顔は、諸君の望まないものを売り付けるために居るのだということを忘れないように。毎年の通り、1月には毎週のブログ投稿をお休みする。だから、議論を再開するのは2月最初の水曜ということになる。それまでは、ご安全に。そして、あなたの運命を導く力が良きものを授けてくれますように。

ポジティブ病の国、アメリカ

ポジティブ病の国、アメリカ

訳者補足: 私自身はあまり反ワクチン的な言説に与したいとは思いませんが、合衆国では20世紀後半までタスキギー梅毒実験 のような被差別民族に対する非人道的な人体実験が行なわれていたこと、また医療・製薬業界があまりにも営利優先であるため、医療・製薬業界への信頼が著しく低いという背景があります。