Going Faraway

渡辺遼遠の雑記帳

ミニレビュー:NiZ atom66 キーボード

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キーボードとiPad

年末にiPad Proを新調し、ブログなど文章書きの環境を一新するべく Bluetoothキーボードを購入したので、感想を書いてみたい。中国製のNiZ plum ATOM66 というキーボードだ。

(なぜか私が買ったモデルへはAmazonのリンクが貼れなかったので、66キーではなく84キー版にリンクしている。)

ちなみに、これまで私用のデスクトップPCではマジェスタッチの赤軸テンキーレスを使い、また会社の同僚と先輩が使っているHappy Hacking Keyboard (HHKB) ProとRealforce(初代)を試し打ちさせてもらったことがあり、比較対象としてはこの3台となる。

このキーボードの優れた点をいくつか挙げておこう。

1. 静電容量無接点方式でありながら比較的安価であること
このキーボードは、高級キーボードでしか使われていない静電容量無接点方式を使っている。この方式についての説明は別サイトを見てほしいが、機械的接触する部品が少なくなるので耐久性に優れ、非常に打ち心地が良いという利点がある。

ノートパソコンでよく使われるパンタグラフ/メンブレン方式では、打ち始めに一番大きな力が必要で、それを超えると一気に抵抗感が減る。一方で、静電容量方式の場合は、力を加えるとスッとキーが押し下がりリニアに抵抗が増していく特性がある。このおかげであまり指が疲れにくい。長時間タイピングをしていると恩恵がよく感じられる。

価格は約1万5千円弱で、キーボードとしては比較的高価な部類に入るものの、日本製の静電容量方式のキーボードの場合は2万円代からスタートすることを考えると、相対的には安価である。

2. Bluetooth接続ができること
この種のキーボードでBluetooth接続ができるものはかなり限られているが(ほぼHHKB一択)このキーボードはBluetoothで3台までの機器に接続できる。iPadiPhone、会社の貸与PCにペアリングしているが、それぞれの切り替えもスムーズだ。

3. プログラマブルであること
梱包のQRコードのURLから、キー配置を変更するためのソフトウェアがダウンロードでき、これを使うとほぼ全てのキーマッピングを変更できる。私は、CapsLockキーをCtrlキーに置き換えて使っている。ちなみに、このキーマッピングはキーボード側のファームウェアに記録されるため、別の機器に接続しても有効だ。

ただし、やや気になる部分もある。

1. バッテリーが内蔵式で交換不可能
無線接続のための充電池がキーボードに搭載されているが、キーボードの筐体は開けられず、交換はできない。また、USB接続時に充電を止めることもできないようだ。高級キーボードは10年単位で使うものであるため、バッテリーのヘタりは多少気になるところである。ちなみに、私の使い方だと数日から1週間弱で再充電が必要になる。

2. 品質の甘さ
一昔前の中国製製品のような安かろう悪かろうではないし、ネット上の別のレビューにあるような筐体の歪みなども無かったものの、キーキャップのバリの処理が甘い、キャップの色によって高さが微妙に異なる、USBのケーブルが抜き差ししにくいなど、細やかな部分の品質は決して高くないと思う。ただし、タイピングに支障があるレベルではない。あくまでHHKB Proなどの高級キーボードと比較してみると若干気になるという程度だ。

3. タイピング音
打鍵はそれなりに静かである (メカニカルキーボードのようなカチャカチャというクリック音はない)ものの、それなりの音はする。特に、キーを離した後の跳ね返りのプラスチック音は、キーストロークが深いせいもあるのか結構大きな音がする。とはいえ、オフィスや喫茶店で使う分にはほとんど問題にならず、図書館で使う場合は若干気を使わなければならないという程度の音である。

というわけで、気に入って毎日持ち歩いて職場と自宅で使っている。本記事もこのキーボードを使って書いた。